会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

今日は久しぶりの秋晴れで青い空を仰げます。お彼岸も近づき、そろそろ稲刈りシーズン到来。9月10日には用水が止まり、最後の登熟が順調に進んでいます。朝はめっきりと気温が下がり、今朝は10度。昼間は28度まで上がっています。毛布だけでは寒くなりまして、布団を出そうかと思うほどで、この日格差が大事なんですね。

 

今は、稲刈り前の作業場と機械の清掃・点検を進めながら、田んぼの草取りに勤しんでおります。今年は渇水騒ぎでしたから、早くから田面が乾き、後発の雑草が多くなりました。たちが悪いのは「クサネム」です。

通常の除草剤では効きが悪く、専用の除草剤は特別栽培の関係で使用できませんので、1本ずつ手で抜きます。クサネムは種子の一粒が発芽すると百倍もの実を付けます。稲刈中でも見つけるとコンバインを止めて、根こそぎ引き抜かなければ根絶しません。種子は硬くて休眠が深いので、条件が合えば何年後でも発芽してしまう強靭な雑草。身を潜めていた彼らが、今年は天候のお陰で大発生です。稲をかき分けクサネムを抜き、手がいっぱいになったら道路まで搬出、また田んぼへ。1時間もしないうちに、軽トラックに山ほどのクサネム。トンボやイナゴを観ながら、地未知な作業です。

 

週末から稲刈りです。天候が続きますように。

 

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

出穂期を迎えましたので圃場の風景をお便りします。

8月8日頃からコシヒカリの出穂が始まりました。例年より5日ほど、昨年より1週間早く迎えております。今年の梅雨は全くのカラ梅雨で、夏の降雨量は平年に比べて3分の1以下、7月に入ってからも通り雨が少しだけで田んぼの用水が不足しています。幼穂形成期となる7月20日頃には渇水対策に追われ、現在でも集落では排水路からポンプアップで対応しております。7月末には町でも「渇水対策本部」を設置し、効率的な用水利用を呼び掛けています。(先輩方に話を伺うと、今年の暑さは今までに経験のない暑さだそうです)今年の2月は大雪でしたので、「これだけ降ったら水に困ることはないだろう」と高を括っていたのですが、春先の高温で山の雪解けが急速に進んでしまい、ダムの貯水率が下がってしまったようです。

現在、その様な中でも無事に出穂と開花を迎え、この美しい稲の生命力には感心しております。

(これからは登熟に期待するのですが、夜温が下がることを祈るばかりです)

また今回は、昨年の食料自給率が発表されました。依然として危機的状況です。国政では保護から市場主義に転換し、競争力のなかから生産性を向上させようとしていますが、同時に輸入量を年々拡大しているのですがら、自給率が改善されるはずはありません。スーパーに並ぶ約7割の食料が輸入品です。日本には美味しくて安全な農畜産物が豊富にあるのですが、この先、どうなってしまうのでしょうか。とても不安です。

こんな不安を次世代へ残さないよう、ひとつひとつ、頑張っていかなければならないと感じています。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

暑いですね、夏ですね☀ 会津の今日は34度の晴天。朝から照り付ける太陽で、湿度も高く草刈作業も危険な状態です。

田植から1カ月が過ぎた、青々とした風景が広がる会津の風景を送ります。

5月は曇天が続き、肌寒い日が続いておりました。かと言って、降水量がほとんど無い“カラ梅雨”状態。田んぼの稲は、平年より茎数、草丈ともに少ない状態です(現在は草丈40cm)。ダムの貯水量は1/3となり、圃場によっては「水が足りない」場所も出てきました。「緊急で渇水対策の可能性も有りうる」事を認識しつつ管理にあたっています。通常ですと今の時期は最高分げつ期となり、穂をつける茎の数が決定し、あまり用水も要らないはずですが、ここへ来ての高温と茎数不足なので、もう少し水が欲しいところ。

天気予報では台風が九州に大雨を降らせています。2日後には日本海を通過しますので、被害のない範囲でその雨に期待しています。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

昨日会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

 

本日の会津は31度を記録し、夏のような暑さで快晴です。5月10日に水田用水が供給開始となり、代掻き、田植えを迎えました。冬期間の積雪も十分で、ダムの雪解け水も豊富にあり、ハウス内の育苗も順調でした。寒い日も少なく、田植えも1週間かけて順次に終了。お陰で、4月中旬から5月末までフル活動。降雨と強風の2日間を除き作業の連続で、体も悲鳴を上げる寸前でした。写真は田植え後10日のいつもの圃場です。

田んぼに新しい根を伸ばし、葉身がピンと立っている姿がわかります。これから梅雨に入ると、次々に新しい葉を展開し分げつを増やします。この時期の会津は、水田に張られた水面が鏡のように美しい風景となりますよ。

 

さて、本日は我が家の長男が高校の部活動で習っている弓道。地区大会を勝ち抜き、福島県大会に参加した様子を応援してきました。会津は城下町の為か、弓道やなぎなたと言ったスポーツが古くから継承されています。私は縁が無かったのですが、子どものお陰で少しずつ作法やルールが分かってきたところ。団体戦では、5人ずつ順番にそれぞれ4射の矢を28m離れた36cmの的をめがけて放ちます。時間内に合計20射で、的に当たった数を競うスポーツ。息をのむ静寂の中を、自分の間合いで集中している姿は、凛として格好良いです。

写真は今回の県大会の決勝の2チームで、向こう側5名が優勝したチーム。

ちなみに、彼らは20射中で19射を射抜きました。見事!!

我が家の長男の所属するチームは惜しくも3位となりましたが、次の東北大会へと駒を進めました。

 

田んぼの苗も、彼らのように立派な姿になってくれることを願い、今後の管理に努めて参ります。

 

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

4月に入りました。田んぼの雪は物凄いスピードで消えて、様々な生き物が活動し始めました。そして今、ちょうど桜が咲いています。いつもより1週間程度早いでしょうか。

そんな会津の作業風景をお便りします。

🖊全ての圃場で畦塗をしました。

🖋この冬は数年ぶりの大雪でしたので、田んぼの畦畔は崩れて、そしてネズミ穴だらけ。

5月に入り田んぼに水が貼られると、小さなネズミ穴から水漏れし、ダムの効果が失われてしまいます。水分と温度を保持して苗を守る、水田の機能を維持するための、とても重要な工程です。

🖊完熟牛糞たい肥を散布しました。

1年間大切に発酵、熟成された堆肥を、田んぼに還元です。時間と労力が必要ですが、自家製有機質肥料の製造と利用は決して省略できない礎です。稲わらは牛の健康を維持する大事な飼料となり、その排せつ物は微生物の働きで段階的な発酵を経て、植物に利用されやすい有機質へと生まれ変わります。我が家で40年以上続く循環型農法です。

🖋種子の浸種が行われています。

種子は、そのままでは発芽しません。自らの種を保存するために一定の環境条件にならないと発芽できない仕組みを備えています、休眠ですね。それを打破するための第1条件が水分です。種子の含水量が25%になると生化学変化が生じ、急速な吸水段階に移行します。その時に必要な第2条件が温度で、同時に第3条件の酸素が必要になります。

来週にはこれらの準備を終えて、種まき作業を迎える予定です。それまでに、排水の清掃(堀上)も同時進行中です。

冬の間に鈍っていた体にムチを打ち、今年もおいしいお米が出来るよう頑張っていきます